気付くのが遅く、直前になってしまったのですが、フリーマンの興味深い講演があります。現在の建国期〜アンテベラム期の政治文化史の第一人者です。ぜひどうぞ。https://us02web.zoom.us/webinar/register/7716661957640/WN_7VcRNfFgQtC3K3dYI-xm4Q
2022年11月30日水曜日
2022年11月11日金曜日
今年に出た/出る初期アメリカ史の書籍
今年は、初期アメリカ史は奴隷制や奴隷制廃止の本が出版されていますが、なんと次のような本が出るそうです。
紀平先生どの辺りが学会動向のポイントかをわかっていらっしゃる感じ。しかしこのテーマは初期の研究者にやって欲しかった気もします。
ちなみに今年に日本で出た/出る本は私の知る限り次のようなものがあります。
スヴェン・ベッカート『綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか (仮)』(紀伊國屋書店)
ケイトリン・ローゼンタール『奴隷会計 支配とマネジメント』(みすず書房)
アイラ・バーリン(落合明子/白川恵子訳)『アメリカの奴隷解放と黒人:百年越しの闘争史』(明石書店、2022年)
ベッカートは翻訳が研究者でないところが気になりますが、2017年ごろに、とある方面で翻訳を進めようとしたら、すでに版権が取られていたので、慎重に進めていたのだと思います(紀伊國屋はグローバルヒストリーものを連続して出しているので、その一環なのかも)。ちなみにA・G・ホプキンス『アメリカ帝国』も翻訳が出ますが、こちらは原著が膨大すぎていつになるかわからない見込みです。
(森)
2022年11月10日木曜日
訃報:鵜月裕典さん
久々の投稿になりますが、訃報です。
19世紀前半の都市労働民衆史と先住民史で活躍された鵜月裕典さんがご逝去されたとのことです。ご冥福をお祈りします。鵜月さんの書かれた論文は、緻密で、実証的で、テーマも鋭利で、冷静だけど感情が込められているような研究で、私の世代にとっては最大の憧れの一人です。最初の論文「フィラデルフィア1844年暴動の歴史的意義」が出た時は、若手の論文なのに研究室がどよめいていたのを思い出します。その後に研究対象を移された先住民研究も、大きく分野を変え、また心に刺さるようなご論考でした。難病を患われているとは知っていましたが、残念でなりません。しかしご研究は、今でも初期アメリカ史にとって啓発的で励みとなる作品だと思います。ぜひこの機にご研究が読まれることを期待します。
『不実な父親・抗う子供たち:19世紀アメリカによる強制移住政策とインディアン』http://www.bokutakusha.com/books/2007/4.html
(森)